そりゃ長時間僻地で日常的に死地に遭遇したらパニックになり軍紀も乱れ、ぐずぐずになるでしょうね。
生きている人間なんだから。敗走中は捨てられない最後のものが自分の命になるわけで。
そうでなくても兵隊やくざ(1965)の世界だってリアリティが全くないわけじゃないと思います。
コメディだけど現役がぴんぴんしている時代の作品だし。
イジメもあればケンカもある。南方だけにはいきたくないという心情だって。
ただね、戦争に行く行かない、命令に背く従う、命を捨てる捨てないのぎりぎりの限界状況で、決断と意思と腹落ちの問題で、「自分」だけが前面には出ないだろうと想像できるんです。
多分、私が大東亜戦争に参加していた世代だったら、そうだろうと思います。
屑な上官、まともじゃない上層部の作戦命令であっても従うことを是とし、
得心するための拠り所、基準は、天皇でも国家でも上官でもないだろうなと。
また、断末魔でも、捨てられぬ何かのために死ぬのだと信じて死ぬでしょう。
どんなちっぽけな意味であっても、意味をどこかしらかに見出して。
餓鬼のようなパニック状態のままには死にたくはない。
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