元来が、知力も体力も男より決定的に低く、生理による月々の苦しみもある女のこと、
メンヘラみたいな+α な病気持ちでなくとも、男への依存心を抱くことが本来は容易なはずである。
しかし、今の時代、そうしなければならない必要性なんてのは極限まで切り捨てられている。
テレビのバラエティなりワイドショーなり昼ドラなりでドーパミンやアドレナリン漬けとなり、
ヨガ教室に通い、ランチやスイーツに舌鼓を打ってアセチルコリン漬けとなる。
本物の不倫とまでいかずとも、主婦が夫以外の何物かに精神的な浮気をする選択肢は
今の世には無数にあり、夫への依存心などを抱く必要がほとんどなくて済むようになっている。
それで、セロトニンの分泌までもが促されるのならともかく、事実はそうではない。
ドーパミンやアドレナリンによる殊更な興奮状態か、アセチルコリンによる殊更なリラックス状態で
セロトニン欠乏の不安感を補っているだけで、根本的な情緒不安定さはむしろ助長されている。
人様の女を勝手に楽しませたりしようとすること自体が、間男にも通ずる不謹慎行為なものだから、
セロトニンによる精神の根本的な安定までをも助けてやることは叶わぬ。妻が夫に依存心を抱かない
癖付けを助長したからには、自分が新たな夫になったとしても満足などさせてやれるはずがなく。
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