近頃、J-PopがジャニーズやAKBみたいなアイドル頼みから脱却して、
ちゃんと音楽性で勝負しようとするアーティストの時代へと
回帰し始めていると多少、評価されているが。
そのような潮流を始めに作り出したのは、明らかに米津玄師だろうが。
米津自身はニコ動のボカロP出身のガチガチの陰キャオタクで、
融通の効いたサービスなどもあまりしない、できないものだから、
電通はその米津を敬遠しながら、もう少し自分たちにとって扱いやすくて
都合のいい手駒となるような若手のミュージシャンを掘り起こしては売り出す、
という二番煎じ三番煎じ商法のほうに、より力を入れているようである。
新人類世代から顕著化した、世代の上下の縦のつながりを欠いたことによる
広告会社からの好き勝手な操りに、今の若者もいいようにされるに任せている。
少なくともそういうビジネスライクな扱いを受け入れられるのでなければ、
今のエンタメ業界では決して売り出してもらえないようになっている。
結局それでは、老若男女誰しもが漏れなく聞き知っているほどの流行歌
などというものも、もう二度と生まれはしない。それぞれに佳作の音楽を
作り上げたとしても、あくまでぶつ切りの世代ごとの流行に過ぎないから、
老年側であれ若年側であれ、取り残されたままでいる派閥が多くに上ってしまう。
円盤も売れず、格安のダウンロード配信やライブ公演で食べて行くしかない
今の音楽業界でプロとしてやっていける人間などもそのせいで極少化し、
より一層の文化的な矮小化を来さざるを得ない。こういった問題は結局、
音楽業界にかぎらず、縦のつながりを欠いた全ての業界に陰を落としているのである。
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