一眼レフは、ファインダーから見た像が、実際にフィルムに定着する像とほぼ同一
であることが最大の売りであり、故にミラーが必要でミラーがあるからこその一眼レフだった。
それは当時の技術ではそうすることでしかファインダー像=フィルム像に出来なかったから。
カメラはそもそもコンパクト化こそが進化の王道であった。
フォクトレンダー社でステレオカメラを作っていたフランケ&ハイデッケが
ローライ社を起こし、2眼レフにして縦の小型化に成功したように
また、ライツ社のオスカーバルナックがライカを発明したように。
ちなみに一眼レフの歴史は、世界中のカメラメーカーが、ライカM3の登場でレンジファインダーカメラの制作から手を引いた事で加速していく。
誤解を恐れず端的に言えば、ライカのM3以上のレンジファインダーカメラを作ることは
もう出来ない、別の道(=一眼レフ)を行こう。ということだ。
カメラの小型化を捨て、重さを犠牲にしたかわりに、性能はあがり、最早望遠で一眼レフに
適うカメラは存在しない。
だがここにきて、その小型化の夢が叶う時代が来た。
それがデジタル化である。わざわざミラーを使わずとも、直接絵を確認できる時代になり
カメラメーカーとしては、それを追求するのは当然といえば当然なんだろう。
一眼レフというジャンルは、実質的には役割を終えつつある。
ミラーの必要性はないのだから。
故にミラーレス一眼というものこそが、一眼レフの正当の後継機になり、
一眼レフは、最早クラシックで、当時の機能美に思いを馳せ堪能するものになるのも
時間の問題。
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