これもう7〜8年ぐらい前の話になるかなぁ
仕事で(設備業)ある改装工事をしていた時の話です。
改装工事などは我々の業種が工事に入る時はもうすでに内装は解体され
殆ど柱・梁ぐらいしか残してないので元が何だったのか分からない事が多いんだ
でその工事も図面だけ受け取って着工したんだけど 自分が受け持っていた
ユニットバスの配管をしていた時、背には2階に上がる薄暗い階段が伸びていたんです。
工事にかかる前にどうも薄気味悪い感じが2Fからしていたのだけど仕事なのでそんなこと言って
られないので黙々と作業をこなしていたのですが もう居ても他っても居られないぐらい
『視線』を背に感じるんです。何度も振りかって階段上を見るのですが薄暗くてハッキリ見えない
何十年この仕事していてこんな事初めてで どうもこの悪漢は普通じゃないなぁと感じて
手洗いの方を工事していた相方に場所変わってくれとお願いしたんですよ。
で「なんで?」聞かれて理由を言うと笑いながらええ歳して何言ってると笑われながらも
代わってくれたのですが 昼の食事休憩の時その相方が2Fを見に行こうと言い出して
何時もは解体した現場を興味本位で見に行ったりもするのですが その時はどうも自分のどこかの
意思が絶対に行ってはならないという危険信号が発していたんです。
で自分はやめとくよと言って 相方は詰まらなそうに1人で2Fに上がって見に行ったんです。
そして、戻ってきて「どうだった? 何かあったかい?」と聞くと
部屋中に中年女性の顔写真を貼りまくってあってそして置くに仏壇らしきものだけあったと
相方は自分の顔貼って余程ナルシストなおばちゃんなんだなぁ〜と笑っていました。
怖くないから見てきてみ?と言われましたが でも自分はどうも何か分からないけど引っかかるものがあって
やめました 日頃は調子乗りみたいなところもあって見に行くタイプなのですが・・・
で、なんやかんやで仕込み工事を終え夕方玄関先に一匹の犬が括り付けていまして
監督からTELがあり飼い主さんが改装の間アパート暮らしなのでペットは飼えないので
申し訳ないけど10分ぐらい散歩に連れて行ってあげて欲しいとお願いされて
快く承諾して相方と缶コーヒ片手にブラブラと散歩に出かけたのですが
帰り道、どこかの買い物帰りの主婦が声を掛けて来て「あらぁ そのワンちゃん○○さんとこの犬だよね」
と・・・はいそうです施主さんが散歩出来ないので訪れた業者が散歩するらしいですと
「そうなんですか あそこの奥さんも気の毒でね・・・あの店を凄く気に入ってらしゃたのに」・・・・
えっ??? あそこ何かの店舗で経営されてた方はお亡くなりになったんですか?
「そうなんよ 夫婦凄く仲がよくてねスナックをやっていたんだけど 旦那さんがもうガックシ来てしまってね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ^^;;;;
「散歩ご苦労様 では」 「はぁ・・どうも・・・・」
相方にすかさず「見てみろ! やっぱり何かあると思ったんだ!!!」 相方「うぐっ・・・・・」
「あの言ってた写真ってのはそのおばちゃんで仏壇はそのおばちゃんのじゃなかったのか?」
あの時ほど心から見なくて良かったと思う・・もし見ていたらその顔が夢にまで出てきて魘されそうだったから
あの背に感じた凄ざましい視線は何を訴えたかったんだろうと今もふと思い出すことがあります。
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