いわゆる「エクストリームスポーツ」の用品というのは、
結構格好のいいものも多いのだが、これは軍事レベルの工業力を
スポーツ方面に割いているからであって、その引き換えとして、
モータースポーツに入れ込んでいるような国は、
ドイツでもイタリアでも日本でも、軍事的には弱小国となってしまう。
別に、アメリカやロシアのように自動車産業を蔑ろにしてでも
軍需産業の強化に取り組むべきだというわけでもないが。
軍拡みたいなそれなりの社会的使命を持って行われることではなく、
単なる遊興目的に過ぎない分野の工業開発による経済負担で
国を傾けるようなことがあれば、それはより無惨な有り様だといえる。
トヨタの現社長も自身がレーサーだし、「走り」にこだわる
スポーツ特有の動的没頭癖とともに、国運を左右するような大企業を
経営したりする真似に及べば、その影響もまた多大なる功罪を帯びることとなる。
自分とこ自体は好調であっても、そのために多くの下請けを虐げて、
国全体では不況を招くようなことがあったとしても、レースでの勝敗
でいえば勝利と変わらないのだから、それでよしともなるだろう。
機械的な軍事力の強化に酔い痴れるパワージャンキー状態もまた、
軍産複合体の肥大化などが似たような問題を招くから、
やはり同時に控えられるべきである。ただ、
似たような危険は軍事レベルに至らずともあるということである。
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